2023年5月26日に歩いた記録です。歩く向きや所要時間はツアーや季節によって変わります。遊歩道の状況・通行止め・バスの時刻は、訪問前に十和田湖国立公園協会や運行会社の公式情報でご確認ください。

石ヶ戸から銚子大滝へ、流れをさかのぼった
奥入瀬渓流は、十和田湖の子ノ口から焼山まで、奥入瀬川に沿って約14キロ続く渓流です。このうち歩く人が多いのは、石ヶ戸から銚子大滝までの区間です。
私たちが歩いたのは、石ヶ戸から銚子大滝へ向かう、流れをさかのぼる向きでした。利用したのはJTB旅物語の「白神山地・奥入瀬渓流をじっくり歩く 3日間」という添乗員が同行するバスツアーです。
川下から川上へ歩くので、水音がだんだん大きくなっていくのがおもしろい歩き方でした。最後に一番大きな銚子大滝が来るので、盛り上がりとしてもよくできています。
高低差がほとんどない。それが奥入瀬の歩きやすさ
歩き終えた夕方の投稿が、そのまま結論です。
今日は朝から、奥入瀬渓流を歩きました。
今日1日の歩数、15,000弱。高低差がほとんどないので楽でした。
気温がちょうど良く空気も美味しく最高でした。
2023年5月26日 17:22 の投稿より
歩いてみていちばん実感したのは、ほとんど登らないということです。渓流沿いというと坂を想像しますが、遊歩道は川と同じようにゆるやかに続いていて、息が上がる場面がありませんでした。

その日の歩数は14,545歩・11.2キロでした。ただしこれは1日の合計で、奥入瀬だけの数字ではありません。この日は午後に谷地温泉へ立ち寄っているので、渓流を歩いたぶんはこれより少なくなります。
山登りの装備は要りませんが、履き慣れた靴は要ります。道は土と砂利で、濡れた木の根や石で滑りやすいところがありました。
石ヶ戸 ― 岩の小屋という意味の名前

出発点の石ヶ戸には、名前の由来を書いた板が立っています。それによると「ケ戸」はこの地方の方言で小屋のこと。つまり石ケ戸とは石でできた小屋、いわゆる岩屋を意味しているそうです。
おもしろいのはここからで、実際に見ると大きな岩の一方をカツラの巨木が支えていて、岩小屋のように見えます。板にはさらに、昔ここを住みかにして旅人から金品を奪っていたという鬼神のお松という女盗賊の伝説も書かれていました(東北自然歩道・青森県の解説板より)。
阿修羅の流れ

奥入瀬でいちばん写真に撮られている場所だと思います。名前のとおり、それまで静かだった流れが急に白くはじけます。標柱のすぐ横が遊歩道なので、立ち止まって眺めるだけで見られます。
雲井の滝

本流ではなく、横から流れ込んでくる支流の滝です。奥入瀬にはこうした脇から落ちてくる滝がいくつもあって、歩いているとつぎつぎ現れます。
銚子大滝 ― 十和田湖に魚がいなかった理由

終点の銚子大滝には、「魚止めの滝」という別名があります。解説板にはこう書かれていました。
| 高さ | およそ7メートル |
| 幅 | 20メートルほど |
| 「魚止め」の意味 | ほぼ直角に切り立っていて魚が上れないため、十和田湖にはかつて魚がまったく住んでいなかったといわれる |
| 「銚子」の由来 | 十和田湖を銚子(とっくり)に見立てると、この付近がその注ぎ口にあたることから |

奥入瀬本流にかかる滝はここだけです。水量が多く、近づくと会話が聞こえないくらいの音がします。「十和田湖に魚がいなかった」という話を先に読んでから見ると、この滝が湖と川を分けてきた境目なのだと腑に落ちました。
足元と頭上にも名前がついている

遊歩道の脇にはミズバショウが咲いていました。尾瀬の初夏の花という印象でしたが、5月下旬の奥入瀬でもまだ見られます。新緑と滝だけでなく、足元にもちゃんと季節が来ていました。

遊歩道沿いの木には名札がついているものがあります。写真はトチノキで、札には「日本のマロニエで、巨樹となり、堂々たる風格は沢筋の王者です」と書かれていました。湿地に生える落葉大高木で、実は食用にされることもあるそうです。
滝や流れの名所だけを追いかけて歩くと見落としますが、こういう札を読みながら歩くと、同じ道が二度おいしくなります。
ツアーで歩いて分かったこと
添乗員が同行するツアーでしたが、ガイドの説明はイヤホンではなく肉声でした。近くにいれば問題ありませんが、聞きたい方は前のほうを歩くのが確実です。
バスで入口まで運んでもらえるので、片道だけ歩いて先で拾ってもらえるのはツアーの利点でした。自分の車で来ると、歩いた分だけ戻るか、バスの時刻に合わせる必要があります。
いっぽうで、止まる場所と時間はツアーの都合で決まります。気に入った流れの前で長く座っていたい人には向きません。
→ この旅で考えていたことを、別に一本にまとめました: 『火怨』を読んで青森へ|「黒石」の標識と、十和田神社に残る坂上田村麻呂の名前
この旅で泊まった宿
十和田湖畔温泉 ホテル十和田荘
高さ15m・幅5mの末広大滝は圧巻 館内は広々!ロビーには「青森ねぶた」や「東北のこけし」を多数展示
- 最安 7,700円〜
- 評価 3.87(1,848件)
- 最寄 十和田南
- サービス3.84
- 立地3.88
- 部屋3.76
- 設備3.73
- 風呂3.98
- 食事3.88
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まとめ
奥入瀬渓流は、高低差がほとんどない渓流歩きです。石ヶ戸から銚子大滝へさかのぼる向きだと、水音が育っていって最後に大滝で終わります。
5月下旬は新緑がいちばん濃い時期でした。気温もちょうどよく、虫にも悩まされませんでした。
この記事の内容は2023年5月時点のものです。遊歩道は倒木や工事で通行止めになることがあります。出かける前に最新の情報をご確認ください。




