10月の終わりに、箱根へ行ってきました。泊まったのは強羅温泉の箱根・強羅 佳ら久(からく)。客室に露天風呂が付いている宿です。
正直に言うと、私は「客室露天風呂」に、そこまで期待していませんでした。結局は大浴場のほうが広いし、部屋のお風呂なんて狭いんでしょう、と思っていたのです。
🔴 着いて5分で、その考えは引っ込みました。

これが、部屋のテラスです。
この記事は、その1泊2日を、時刻まで込みでそのまま書いたものです。何時に着いて、何時に何を食べて、何時に出たか。1泊で足りるのかどうかが、いちばん知りたいところだと思うので、そこを隠さずに書きます。
箱根の露天風呂付き客室は、何が違ったのか|強羅・佳ら久
写真を見ていただくと分かりますが、湯船の正面に囲いがありません。目隠しの塀も、竹垣もない。あるのは透明なガラスの手すりだけです。
あるのは湯船と、椅子と、小さいテーブル。その向こうが、もう谷でした。
だから、肩まで浸かったまま、谷と山がまるごと見えます。ちょうど木が色づき始めた時期で、黄色と橙が混ざった斜面が、目の高さより下に広がっていました。
ここが、大浴場との決定的な違いでした。
- 時間を気にしなくていい。朝5時でも、夜中でも入れる
- 髪をまとめなくていい。誰も見ていないので、支度がいらない
- 人の出入りがない。景色を独り占めできる
- そのかわり洗い場は狭い。体を洗うのは大浴場のほうが楽
🔴 「広さ」で比べると大浴場が勝ちますが、「気を遣わなくていい時間」で比べると、部屋のお風呂が圧勝です。私が思い違いをしていたのは、この点でした。

写真の時刻は15時39分。部屋に入ったのが15時20分ですから、19分後にはもう、ここでお茶を飲んでいたことになります。
これが、私がこの宿でいちばん良かったと思っている時間です。荷ほどきもそこそこに、外の椅子に座ってしまった。部屋にお風呂があると、こういう座り方ができます。
この部屋がいくらなのかは、時期でかなり動きます。紅葉の時期はやはり高く、平日と週末でも変わります。いまの値段はこちらで見られます。
箱根・強羅 佳ら久(オリックスホテルズ&リゾーツ)
【全室温泉露天風呂付◆ミシュランキー獲得】山海の絶景や六感で味わう美食を堪能するラグジュアリー旅館
- 最安 57,492円〜
- 評価 4.53(119件)
- 最寄 強羅
- サービス4.67
- 立地4.67
- 部屋4.53
- 設備4.60
- 風呂4.47
- 食事4.80
Supported by 楽天ウェブサービス(料金・空室情報は楽天トラベル提供。変更される場合があります)
🔴 プラン名に「露天風呂付」と入っていないものは、付いていない部屋のことがあります。ここは必ず確かめてください。
部屋そのものは、和室ではなくベッドでした


和風旅館の「和室に布団」ではなく、ベッドの部屋です。ベッドの背面が金屏風のようになっていて、間接照明で照らしてあります。
膝や腰に不安がある方には、こちらのほうが断然に楽だと思います。布団の上げ下ろしを気にしなくていいですし、夜中に起きるときも立ち上がりやすい。親と一緒に泊まるなら、ここは大きいです。

茶菓子も用意されていました。この量なら、夕食に響きません。ここも地味に大事なところで、たっぷり出されると、かえって困ります。
🔴 1泊で足りるのか|部屋のお風呂に入れる時間を、時刻で数えました
ここが、いちばん書いておきたいところです。
露天風呂付き客室は、当然ながら安くありません。だから「1泊でもとが取れるのか」が気になります。実際の時刻を並べます。
| 15:20 | チェックイン。部屋に入る |
| 15:39 | テラスでお茶。ここから夕食まで自由 |
| 17:15 | 夕食(グリル「十邑」) |
| 19:00 | 夕食が終わる。部屋へ戻る |
| 06:06 | 翌朝。テラスから日の出 |
| 09:03 | 朝食 |
| 10:00頃 | 出発 |
🔴 チェックインから夕食まで、1時間55分しかありません。
ここに、荷ほどき・お風呂・着替えが全部入ります。私はこの間に1回入って、夕食後にもう1回、朝にもう1回。結局3回でした。
正直に書くと、3回では足りません。景色が良いお風呂なので、明るいうちにもっと入りたかった。到着が15時20分だと、明るい時間はもう1時間半しか残っていないのです。
ですので、1泊で行くなら寄り道は宿に入る前に済ませて、チェックインの時刻ちょうどに入るのがいいと思います。私たちも、すすきを先に見てから宿に入りました。結果としてこれが正解でした。
逆に「着いてから、もうひとつ観光に出よう」と考えると、部屋のお風呂に払ったお金が、ほとんど無駄になります。
朝の日の出は、部屋から見えます

翌朝6時6分、テラスに出たら、ちょうど山の間から日が昇ってきました。

🔴 これが、部屋にお風呂とテラスがあることの、いちばん分かりやすい効き目です。
大浴場だけの宿だと、朝の日の出は着替えて、髪をまとめて、廊下を歩いてから見ることになります。ここは、湯呑を持って引き戸を開けるだけでした。寝起きの顔のままで構いません。
ちなみに10月末の箱根は、日の出が6時前後です。前の晩に「明日は6時に一度起きよう」とだけ決めておくと、これが見られます。
ここまで読んで「1泊でも行きたい」と思われたなら、先に空いている日を見てしまうのが早いです。週末はやはり埋まるのが早く、選べるプランも減ります。
箱根・強羅 佳ら久(オリックスホテルズ&リゾーツ)
【全室温泉露天風呂付◆ミシュランキー獲得】山海の絶景や六感で味わう美食を堪能するラグジュアリー旅館
- 最安 57,492円〜
- 評価 4.53(119件)
- 最寄 強羅
- サービス4.67
- 立地4.67
- 部屋4.53
- 設備4.60
- 風呂4.47
- 食事4.80
Supported by 楽天ウェブサービス(料金・空室情報は楽天トラベル提供。変更される場合があります)
箱根の高級旅館は食事で選ぶ|強羅温泉・佳ら久の和食とグリル
宿の性格が分かりやすく出ていたのが、食事です。
🔴 ここは、和食とグリルが選べます。しかも「和食のコースもあります」という程度の話ではありません。レストランが2つあって、料理長がそれぞれにいます。
| 和食 | グリル | |
|---|---|---|
| 店 | メインダイニング「六つ喜」 | グリルレストラン「十邑」 |
| 料理 | 箱根の情景を感じさせる現代的日本料理。季節のフルコース | 厳選した肉や旬の海産物。目の前の鉄板で焼く。火柱が上がる |
| 朝食 | 六つ喜にて和食膳 | 十邑にてガレットセット |
| 予約 | 🔴 宿泊プランごと分かれている。当日には選べない | |
これは宿を選ぶときに、けっこう効きます。
- 夫婦や家族で好みが割れても、どちらかに我慢させずに済む
- 「旅館の会席は品数が多くて食べきれない」という方でも、グリルを選べる
- 逆に「せっかくの旅館だから和食がいい」という方も、我慢しなくていい
🔴 ただしプランで分かれているので、予約の時点で決めることになります。「当日、気分で」はできません。
どちらがいま出ているかは、プラン一覧を見るのがいちばん早いです。プラン名に「和食」「グリル」と入っているので、見分けはつきます。
箱根・強羅 佳ら久(オリックスホテルズ&リゾーツ)
【全室温泉露天風呂付◆ミシュランキー獲得】山海の絶景や六感で味わう美食を堪能するラグジュアリー旅館
- 最安 57,492円〜
- 評価 4.53(119件)
- 最寄 強羅
- サービス4.67
- 立地4.67
- 部屋4.53
- 設備4.60
- 風呂4.47
- 食事4.80
Supported by 楽天ウェブサービス(料金・空室情報は楽天トラベル提供。変更される場合があります)
見ていただくと分かりますが、同じ宿でも、食事で値段がけっこう変わります。ここを知らずに「いちばん安いプラン」で取ると、和食かグリルかは選べていないことになります。
私たちが選んだのはグリル「十邑(とおむら)」のほうでした。

十邑は、カウンターの向こうに鉄板があって、そこで焼いたものが順に出てくる形式です。焼く音と匂いが、そのまま席まで届きます。
🔴 鮑もオマール海老も「追加」ではなく「差し替え」でした
ここは、行く前に知っておいたほうがいい話です。
席に着くと、その日のメニューが置かれています。眺めていて気づいたのですが、コースの中に「こちらから1品 お選びください」という箇所が3つありました。
| 選ぶ場所 | 追加なしで選べるもの | 差額を払って替えられるもの |
|---|---|---|
| 魚 | 平目のヴァプール (蟹のコンソメ・酒粕・生七味・柚子味噌) | カナダ産オマール海老の鉄板焼き(1尾)+5,800円 蝦夷鮑の鉄板焼き(1個)+4,500円 |
| 肉 | くまもと赤牛サーロイン & 相州牛サーロイン | フィレ +3,000円 |
| 〆 | 栗ご飯・スープ・香の物 | ガーリックライス・スープ・香の物 +800円 |
そして、メニューのいちばん下に「おすすめ単品」として、こう書いてありました。
- オマール海老(1尾)7,500円
- 蝦夷鮑(1個)6,200円
🔴 同じ鮑が、頼み方で1,700円ちがいます。
コースの中で平目と差し替えると+4,500円。コースはそのままにして単品で足すと6,200円。差額は1,700円です。
当たり前といえば当たり前なのですが、メニューを最後まで読まないと気づきません。私は「鮑を追加したいな」と思ったとき、まず単品の欄を見てしまいました。
結局、私たちは差し替えのほうで鮑を選びました。

焼く前に、こうして見せてくれます。肝が付いたままなのが分かります。

焼き上がりがこちらです。すだちと万願寺とうがらしが添えてあって、肝はソースになって戻ってきました。これがあるとないとでは、鮑の味がまったく変わります。
差し替えなかったほうの皿も、見せておきます。

🔴 これが「追加なし」の側です。写真を見ていただくと分かりますが、こちらも手を抜いた皿ではありません。
だから、差額を払わなくても、じゅうぶんに良いコースです。ここは正直に書いておきます。
そのうえで、私が思ったことを書くと——足すなら「目の前で焼いてもらえるもの」がいいと思います。鉄板の店に来ているのだから、焼く工程を見られるものにお金を払うほうが、体験として残ります。皿に載って出てくるだけのものなら、家の近くでも食べられますから。

〆も差し替えました。+800円のガーリックライスです。目の前の鉄板で、肉の脂が残ったところに米を入れて炒めてくれます。
ちなみにメニューの端に「ご夕食のお米は山形県産雪若丸を使用しております」と小さく書いてありました。〆のご飯にまで品種を書く宿は、そう多くありません。
箱根のグルメはここが本番|グリル「十邑」のコースを順番に
せっかくなので、出てきた順に載せます。17時15分から19時まで、1時間45分のコースでした。

サツマイモ、ふじやまプロシュート、パルメザンチーズ。写真の左上、黒く写っているのが鉄板です。この距離で焼いています。

干し貝柱と栗のポタージュ。栗が入っているだけで、季節が分かります。

滋養鶏胸肉と砂肝のコンフィ。プチオニオンのピクルス、ココアクランブル、ニンニクピュレ、バルサミコソース。黒い粒はチョコレートではなく、ココアを砕いて焼いたものでした。

生パスタのタリアテッレと海老。トマトソース、燻製パン粉、ミルクフォーム。皿にまで赤い粉を散らして、景色を作ってあります。

🔴 肉は1種類ではなく、2種類でした。くまもと赤牛と相州牛のサーロインが、並んで出てきます。塩とわさびと、薄い揚げ物が添えてありました。
「鉄板焼き」と聞いて思い浮かべる、目の前でジュージュー焼いて塩胡椒、という料理ではありません。皿に出てきたものは、フレンチのコースに近い形をしています。
🔴 いちばん驚いたのは、火柱でした
肉は、目の前の鉄板で切り分けてくれます。ここまでは、思っていたとおりの光景でした。
そのあと、シェフが小さい容器を持ってきて、鉄板に何かを流しました。
🔴 天井の近くまで、火柱が上がりました。
カウンターとの距離は1メートルちょっとです。顔に熱が届きます。座ったまま、思わず身体をうしろに引きました。
これは、写真では伝わりません。動画で載せたのはそのためです。音と、熱と、煙。収まったあとも、しばらく白い煙が漂っていました。
ここでひとつ、実用的なことを書いておきます。
- 🔴 髪と服に匂いがつきます。火柱と煙のあとは、しばらく煙の匂いが残ります
- 翌日も着る上着で行くなら、脱いで椅子にかけておくほうが無難です
- お子さんが小さいと、びっくりして泣くかもしれません(大人でも驚きます)
そのうえで書きますが、これを見られるだけでも、グリルを選ぶ理由になります。和食のコースにこの場面はありません。「どちらを選ぶか」で迷っている方には、けっこう大きい差だと思います。

最後はタルトタタン。飴細工まで載っていました。このあと、小菓子として紅茶のパウンドケーキが出ます。
飲みものは静岡紅茶の橘アールグレーとレインフォレストアライアンスのコーヒーなどから選べました。デザートワイン(オーストラリアのオレンジ・マスカット&フローラ)が45mlで1,000円、というのもありました。
ひととおり食べ終えて、思ったことを正直に書きます。「筆舌に尽くしがたい」というのは、こういうことかと。手が込んでいるだけの料理なら、他所でも食べたことがあります。ここは、その先がありました。
ここまでの料理が付いて、いくらなのか。プランごとに食事が違うので、この一覧で見比べるのがいちばん分かりやすいと思います。
箱根・強羅 佳ら久(オリックスホテルズ&リゾーツ)
【全室温泉露天風呂付◆ミシュランキー獲得】山海の絶景や六感で味わう美食を堪能するラグジュアリー旅館
- 最安 57,492円〜
- 評価 4.53(119件)
- 最寄 強羅
- サービス4.67
- 立地4.67
- 部屋4.53
- 設備4.60
- 風呂4.47
- 食事4.80
Supported by 楽天ウェブサービス(料金・空室情報は楽天トラベル提供。変更される場合があります)
🔴 この宿を選んだ理由|料理長が、元プロのギタリストでした
ここで、先に書いておいたほうがいいことがあります。
この宿を選んだのには、個人的な理由があります。

グリルの料理長、赤崎郁洋(あかざき いくひろ)さん。この方は、元プロのソロギタリストです。フィンガーピッキングギターコンテストの優勝者で、アルバムも出しておられます。
夫が昔からギターを弾いていて、赤崎さんのアルバムの楽譜を持っていました。それが、今回の宿選びの理由です。

持っていった楽譜に、サインをいただきました。
🔴 右のサインは、2004年12月4日。1枚目のアルバムの楽譜に、当時いただいたものです。左は2023年10月27日、この宿で。19年ぶりでした。
19年前にステージで演奏していた方が、いまは箱根の山の上で、鉄板の前に立っている。そこへ会いに行った客が、19年前と同じ楽譜を鞄に入れて持ってきている。赤崎さんのほうも、その楽譜を写真に撮っておられました。
ですので、まったく贔屓目が入っていない、とは言いません。そこは差し引いて読んでいただければと思います。
そのうえで書きますが、料理は本当に良かったです。知り合いだからよく見えた、という以上のものは、あったと思っています。
朝食のガレット|和食プランなら和食膳になります

朝食は9時から。ガレットセットという名前で、こういう構成でした。
- ガレット(全粒粉。中村農場ハーブ卵・骨付きハム・茸ソテー・オニオンシードルコンフィ・グリュイエールチーズ)
- さつまいものポタージュ
- ガーデンサラダ(人参とエゴマオイルのビネグレット)
- 季節のフルーツ/ヨーグルト(伊豆月ヶ瀬の柚子ジャム)
- 飲みもの — 函南丹那牛乳/オレンジジュース/トマトジュースから1つ
- お茶 — シトラスグリーンティー/静岡紅茶 橘アールグレー/コーヒーから1つ

これがガレットです。牛乳が「函南丹那」と産地で書いてあるあたりに、この宿の性格が出ています。
これはグリルのプランを選んだ結果で、和食プランなら六つ喜で和食膳になります。「旅館の朝は焼き魚と味噌汁」と決めている方は、迷わず和食プランにすればいいと思います。
私にはこれが合っていました。朝からごはんを2杯も食べられないので、これくらいがちょうどいい。コーヒーを飲みながらゆっくり食べて、それでも重くなりませんでした。
🔴 朝食は、プランを取った時点で決まっています。あとから「やっぱり和食で」とは変えられないので、朝に何を食べたいかで、プランを選んでもいいと思います。
箱根・強羅 佳ら久(オリックスホテルズ&リゾーツ)
【全室温泉露天風呂付◆ミシュランキー獲得】山海の絶景や六感で味わう美食を堪能するラグジュアリー旅館
- 最安 57,492円〜
- 評価 4.53(119件)
- 最寄 強羅
- サービス4.67
- 立地4.67
- 部屋4.53
- 設備4.60
- 風呂4.47
- 食事4.80
Supported by 楽天ウェブサービス(料金・空室情報は楽天トラベル提供。変更される場合があります)
プラン名に「和食」とあれば六つ喜の和食膳、「グリル」とあれば十邑のガレットセットです。

ちなみに宿の名前は「からく」と読みます。私は予約のときまで読めませんでした。
館内に、形の変わる椅子がありました


チェックアウト前に館内を歩いていて、これを見つけました。「バルカ ラックス ラウンジチェアー」という椅子です。
🔴 28枚のプライウッド(合板)がスライドして、舟形から球体に近い形まで、自由に変わります。説明板には「ご自由に様々な形をおつくりください」と書いてありました。
置いてあるだけの高そうな椅子かと思ったら、触っていいものでした。お子さん連れなら、ここで少し遊べます。
宿の話はここまでです。ここから先は、外に出てからのことを書きます。宿の空き状況だけ先に押さえておきたい方は、こちらでどうぞ。
箱根・強羅 佳ら久(オリックスホテルズ&リゾーツ)
【全室温泉露天風呂付◆ミシュランキー獲得】山海の絶景や六感で味わう美食を堪能するラグジュアリー旅館
- 最安 57,492円〜
- 評価 4.53(119件)
- 最寄 強羅
- サービス4.67
- 立地4.67
- 部屋4.53
- 設備4.60
- 風呂4.47
- 食事4.80
Supported by 楽天ウェブサービス(料金・空室情報は楽天トラベル提供。変更される場合があります)
箱根のススキは10月下旬|仙石原のすすき、見頃でも歩く覚悟がいります
すすきを見たのは、宿に入る前、初日の14時すぎでした。10月26日、ちょうど見頃です。

行く前に知っておきたかったことが、3つあります。
- 🔴 すすきは、人の背より高い。草原を見渡すイメージで行くと、中は「壁の間」です
- 🔴 坂を登ります。入口から奥へ、ゆるやかにずっと上り。舗装はされていません
- 🔴 日陰がありません。木が1本もないので、帽子がいります

高さが分かる1枚です。立っている位置で、もう肩まで来ています。奥へ行くと、頭より高くなります。

道はこの通りです。砂利で、傾斜があります。ヒールでは無理です。私はスニーカーで行きましたが、正解でした。
ご年配の方と一緒に行かれるなら、「入口あたりで写真を撮って引き返す」でも十分きれいだと思います。奥まで登らないと見られない景色、という感じではありません。

入口に案内板があります。ここは富士箱根伊豆国立公園の「特別保護地区」です。植物を採ったり、道の外に入ったりはできません。
時間の話をすると、私たちが行ったのは14時すぎ。日が傾きかけて、穂が逆光で光る時間でした。朝も良いと言われますが、午後も悪くありません。
🔴 そして、すすきを見てから宿に入るという順番が、結果として良かったです。仙石原から強羅までは車で15分ほど。15時20分のチェックインにちょうど間に合いました。
箱根のグルメは小田原から|小田原の寿司「天史朗鮨」
初日の昼は、小田原で寿司にしました。小田原駅の西口にある「天史朗鮨(てんしろうずし)」です。

着いたのが11時32分。もう暖簾が出ていました。

店内はこういう感じです。カウンターが主で、けっして広くありません。昼どきには、地元の方と観光客が混ざって座っていました。
🔴 小さい店なので、大人数だと入れないことがあります。家族4人以上なら、時間をずらすか、電話をしたほうがいいと思います。

🔴 おしながきに値段が全部書いてありました。これ、地味に大事です。「時価」だらけの店だと、家族で入るときに落ち着きません。

地魚の握りです。木の板に直接載って出てきます。赤身、白身、アジ、玉子、巻物が2種類。
🔴 真ん中に載っているのが生しらす。これは獲れた場所の近くでないと、なかなか食べられません。生の白い身が艶を持っていて、口に入れるとほろ苦さが残ります。釜揚げしらすとは別の食べ物だと思ったほうがいいです。
ここで書いておきたいのは、「箱根に入る前に、どこで何を食べるか」は、意外と大事だということです。
- 箱根の宿は夕食が長くて重いところが多い。昼を食べすぎると入らない
- 強羅まで上がってしまうと、気軽に食事できる店が減る
- 小田原は箱根の入口なので、途中で寄るのに無理がない
その意味で、寿司はちょうどよかったと思っています。軽くはないけれど、揚げ物のように後を引きません。夕方には、ちゃんとお腹が空いていました。

食べ終えて車を出したら、小田原城が見えました。時間があれば寄れる距離ですが、この日はすすきを優先しました。
彫刻の森美術館は、記憶と違っていた
2日目。宿を出て、彫刻の森美術館へ行きました。強羅からは車で10分ほどです。何十年ぶりかの訪問でした。

ここで、行くなら絶対に見てほしいものが1つあります。

🔴 「幸せをよぶシンフォニー彫刻」という塔です。
外から見ると、ただの円筒形の塔にしか見えません。私も、記憶の中では「あの筒みたいなやつ」でした。

よく見ると、いちばん上に人が立っています。この塔、中に入って、らせん階段で上まで登れるのです。
そして中に入った瞬間が、これでした。

🔴 壁も天井も、全部ステンドグラスです。


登りながら、ぐるりと囲まれた色の中を通っていくことになります。写真を撮る手が止まりませんでした。

登りきると、こうなります。庭と彫刻を、上から見下ろせます。ここまで来る価値はありました。
ただし、注意も書いておきます。
- 階段はらせんで、そこそこ登ります。手すりはありますが、幅は広くありません
- すれ違いが窮屈です。混んでいると、途中で止まります
- 🔴 晴れた日のほうが断然いい。ステンドグラスは外の光で見せるものなので、曇っていると色が沈みます
膝が心配な方や、小さいお子さんと一緒のときは、無理をせず下から見上げるだけでも十分きれいです。
外の彫刻は、思っていたより歩きます


屋外の彫刻と、ピカソ館です。芝生の斜面に大きく「PICASSO」と出ているのが目印になります。
肝心の「記憶と違っていた」ほうですが、昔に見たときは、もっと広くて、もっと不思議な場所だと感じていました。実際に歩いてみると、思っていたより回りやすく、順路もはっきりしていました。変わったのは美術館ではなく、たぶん私のほうです。
ただ、これは悪い意味ではありません。屋外なので、歩きながら見られます。建物の中の美術館のように「静かにしなければ」という緊張がないので、小さなお子さん連れでも気が楽だと思います。逆に、雨だとつらいのもここの特徴です。
滞在時間は10時58分から11時40分まで、約40分。ざっと回っただけです。じっくり見るなら2時間はいります。
🔴 箱根の旅行を車で|関西から、実際にかかった時間
最後に、行き帰りのことを書いておきます。私たちは関西から車で行きました。

朝食は御在所サービスエリアで買った「御在所巻」を、車の中で。時刻は6時18分です。


| 06:18 | 御在所SA(新名神)で朝食 |
| 07:33 | NEOPASA岡崎(新東名) |
| 09:49 | NEOPASA駿河湾沼津(新東名) |
| 11:32 | 小田原着。昼食 |
| 14:12 | 仙石原すすき草原 |
| 15:20 | 佳ら久チェックイン |
🔴 御在所SAから小田原まで、休憩込みで5時間14分。関西を出たのは、朝5時台でした。
正直に書くと、これは楽な行程ではありません。新幹線なら小田原まで2時間ちょっとです。それでも車にしたのは、仙石原・強羅・彫刻の森を、時間を気にせず回りたかったからです。
箱根は、バスとロープウェイでも回れます。ただ、本数と乗り継ぎに行程を合わせることになります。「すすきを見てから15時20分のチェックイン」というような動き方は、車のほうがずっと楽でした。

帰り道の昼は、カツ丼でした。13時51分。前の晩にあれだけのものを食べた翌日に、これがやけに沁みたのを覚えています。
箱根の温泉でおすすめの回り方|1泊ならこうします
今回の1泊2日を振り返って、次に行くならこうする、というのを書いておきます。
- 🔴 観光は、宿に入る前に済ませる。これがいちばん大事でした。チェックイン後に出かけると、部屋のお風呂に払ったお金が無駄になります
- チェックインの時刻ちょうどに入る。15時が15時半になるだけで、明るいうちのお風呂が半分になります
- 夕食は早い時間で取る。17時15分開始でしたが、これで正解でした。19時に終われば、そのあとが全部自由になります
- 翌朝は6時に一度起きる。日の出が見られます。二度寝すればいいだけです
- チェックアウト後に1か所だけ寄る。私たちは彫刻の森。詰め込まないほうが、結局よく覚えています
🔴 2泊できるなら、そのほうがいいです。今回は1泊でしたが、部屋のお風呂を堪能するには足りませんでした。ただ、1泊でも、順番を工夫すればかなり満足できます。
箱根の宿でおすすめされたら、ここを見ます
最後に、次に宿を選ぶときに私が見るようになった点を書いておきます。
- 🔴 お風呂の「前」に何があるか。塀で囲われていると、湯船からは空しか見えません。写真は湯船だけでなく、その向こうを見る
- 洗い場が室内か外か。寒い時期は、ここで快適さがかなり変わります
- 食事が和か洋か、選べるか。選べない宿のほうが多いので、事前に見ておく。連れと好みが違うときに効きます
- 🔴 コースに「選ぶ場所」があるか。あるなら、差し替えの差額と単品の値段を、両方見る
- ベッドか布団か。親と一緒に泊まるなら、立ち座りの楽さが変わります
- チェックインの時刻。15時と14時では、明るいうちのお風呂の長さが変わります
1つめが、いちばん大事だと思います。「露天風呂付き客室」と書いてあっても、見えるものは宿によって全然違います。今回の宿は、そこが当たりでした。
なお、佳ら久はミシュランキーホテルに2年連続で選ばれています(2025年10月発表)。泊まったときには知りませんでしたが、あとで聞いて納得しました。
最後に、今回泊まった宿をもう一度載せておきます。
箱根・強羅 佳ら久(オリックスホテルズ&リゾーツ)
【全室温泉露天風呂付◆ミシュランキー獲得】山海の絶景や六感で味わう美食を堪能するラグジュアリー旅館
- 最安 57,492円〜
- 評価 4.53(119件)
- 最寄 強羅
- サービス4.67
- 立地4.67
- 部屋4.53
- 設備4.60
- 風呂4.47
- 食事4.80
Supported by 楽天ウェブサービス(料金・空室情報は楽天トラベル提供。変更される場合があります)
公式の紹介文は「全室温泉露天風呂付」。この記事で書いてきたとおり、ここが全部の部屋に付いているのが、この宿のいちばんの特徴です。
※この記事は2023年10月26日〜27日に泊まったときの記録です。プランの内容・料金・レストランの体制は変わることがありますので、予約の前に公式でご確認ください。


